基板の設計を依頼する時、設計してほしい基板についていろいろと資料を準備します。
では、基板設計の資料はなんの為にあるのでしょうか?
答えはいろいろあると思いますが、
回路設計者の方が、「どんな基板にしたいか」という完成形を
基板設計者に伝えるもの
ではないでしょうか?
高速化されたデバイスや部品の高密度化、EMCの問題やなどの一筋縄ではいかないもろもろの要素によって、回路も基板もどんどん難しくなって来ています。
その為、回路設計の方が「どんな基板にしたいか」という完成イメージを基板設計者に伝えるのが、大変になって来ています。
でも、この様な状況だからこそ逆に、設計資料は重要になって来るのではないでしょうか。
上記の一筋縄では行かないもろもろの事は、最初に指示していないと後からではどうにもならない事です。
また、後から修正できる場合でも多大な時間をロスする場合がほとんどです。
であれば、最初からちゃんとできる様に基板設計の資料をしっかり作成し、打合せで回路・基板の両担当者が意思疎通を図って、同じイメージを共有するという事が必要になると思います。
photo by Takashi Q. Hanamura Takashi Q. Hanamura Photography
皆さんが髪を切りに行く時の事を考えてみてください。
理容師さん(美容師さん)に、どんな髪型にするか説明しますよね。
中には写真や、本の切り抜き持っていってこうしてくださいって言ったりする場合もあると思います。
要するに、どんな風にしたいか的確に伝えるためにいろいろな事を考えると思います。
基板設計の時も同じです。
(ただ、見えない電気を扱うので、それよりも厄介ですが。)
今まで作成していた資料を回路設計者の方が、「どんな基板にしたいか」という完成形を基板設計者に伝えるものと言う目で今一度見直してみましょう。